2016年9月15日木曜日

青木茂建築工房「(仮称)早宮サンハイツリファイニング工事」解体現場見学会

練馬区早宮で青木茂建築工房が進行中「(仮称)早宮サンハイツリファイニング工事」の解体現場見学会へ。青木茂氏は、“リファイニング建築〈再生建築〉”の提唱者で、リファイニング建築については、事務所HP内コンセプト参照。

 (以下斜体、計画概要について配布資料より)
本計画は、昭和52年に新築された共同住宅を耐震補強と同時に増築・大規模の模様替え・大規模の修繕の工事種別で検査済証を再度取得するリファイニング計画です。当建物は耐震性の問題、老朽化が進行していることから、オーナーは、建替を含めて三井不動産、青木茂建築工房と総合的に検討した結果、コスト削減、相続対策、環境負荷低減につながり、バリアフリー化も可能となるリファイニング建築の手法を選択されました。計画内容としては、現在のニーズに合う間取りへの変更、内外装及び設備の一新、共用廊下の段差解消・エレベータ新設によるバリアフリー化、現行法令へ適合させるための各種工事等になります。耐震補強計画の特徴は大きく4つあり、廊下側の耐力壁厚を120→150に変更、Exp.J幅を60→130に拡幅、既存塔屋及びRC階段の撤去(鉄骨階段新設)と既存エントランス庇等の撤去による軽量化により、耐震指標Is値を0.6以上確保することが挙げられます。行政対応としては建築基準法適合状況報告書12条5項報告書、建築確認申請及び耐震評定の取得を行いました。なお、緊急輸送道路沿いの建物として耐震助成金の交付が予定されております。 2017年1月末日には建物全体にて検査済証を取得する予定で、三井不動産レジデンシャルリースがサブリースすることになります。
既存建物の写真(写真上:エントランス、下左・右:全体外観)
●エントランスの庇をカット≪現在の様子とイメージパース≫
既存エントランス庇は撤去により軽量化を計り、重たい雰囲気をシャープな庇と軽やかな雰囲気をシャープな庇とガラスにより軽やかな雰囲気に一新。(イメージパースは、青木茂建築工房提供)
●外観≪現在の様子とイメージパース≫
●既存塔屋(RC階段室)を撤去して新設の鉄骨階段とエレベーターを設ける
既存建物は計画当初エレベーター付きの6F建てを想定したが、4F建てに変更したためエレベーターを止めて必要以上に大きな階段となった経緯があった。今回の計画では階段室の外壁は残して、新設の鉄骨階段とエレベーターを設け、バリアフリー化する。
●妻壁は開口部の位置・大きさを変更及び閉塞。
●廊下側の壁はすべて解体をし、厚みを120mmから150mmに変更、新規の耐震壁とする。
その他、エキススパンションジョイントの幅を60mmから130mmに拡幅、間取りの変更や設備を一新などの内容で工事が進んでいる。竣工は、2017年1月末の予定。
青木氏がリファイニング建築をはじめて、30年ほど経とうとしている。最初は、プレゼンをしても1割ほど人しかリファイニングを選択する人がいなかったが、今では3~4割と増えてきているとのこと。今回のオーナーは、建替を含め悩んでいたところ、奥様が首都圏ニュースにて青木氏の特集をみたことをきっかけにお願いすることに至った。竣工した様子も、本ブログにて掲載予定。

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